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育休復帰後の収入減をどう乗り越えるか:共働き家計の設計術

育休復帰後の収入減をどう乗り越えるか:共働き家計の設計術

共働き設計家計・収支パワーカップル

「育休復帰したけど、思った以上に手取りが減って驚いた」。共働き高年収家庭からよく聞く声です。育児休業給付金は基本67%(180日経過後50%)まで非課税で受け取れ、2025年4月からは新設の「出生後休業支援給付金」を組み合わせると最大28日間は実質手取り10割相当の給付を受け取れます。一方、復帰後の時短勤務や保育料の負担で、家計のキャッシュフローは想定以上にタイトになることがあります。

この記事では、育休復帰後の収入減と家計の組み立て直し方を、厚生労働省「令和5年度雇用均等基本調査」(公表:2024年7月)などの公的データと、パワーファミリーズに登録された世帯年収1,500〜3,000万円帯の53世帯(N=53、2026年5月時点)の実データをもとに整理します。

育休中・復帰後の収入の変化を整理

まず、育休中・復帰後にどのくらい収入が変動するかを整理します。

育休中(育児休業給付金 + 出生後休業支援給付金)

  • 育休開始から180日(6か月)まで: 賃金日額の67%を給付
  • 181日以降: 50%に減額
  • 給付金は非課税、社会保険料の本人負担も免除
  • 産休+育休フルで取得すると、おおむね手取りで賃金の60〜80%相当を受け取れる

2025年4月新設「出生後休業支援給付金」: 子の出生後8週間以内(女性は産後休業後8週間以内)に夫婦両方が14日以上の育児休業を取得した場合、最大28日間、休業開始前賃金の13%を上乗せ給付。育児休業給付金67%と合算で80%(手取り10割相当)になります。

ただし、給付金には上限があり、月額の上限を超える部分は給付対象外。世帯年収1,500万円層では、給与の高い側が育休を取ると上限の影響を受けやすくなります。最新の制度詳細は厚生労働省「出生後休業支援給付金リーフレット」を参照してください。

復帰後(時短勤務)

  • 法定上、子どもが3歳未満は1日6時間勤務(短時間勤務制度)の利用権利
  • 時短期間の賃金は、フル復帰時の60〜80%が一般的(時間比例+手当減)
  • 残業代・賞与にも影響することが多い

時短期間が1〜3年続く場合、夫婦の世帯収入は復帰前と比べて100万〜300万円減になることが珍しくありません。世帯年収1,500万円のパワーカップルでも、復帰直後は1,200万〜1,400万円水準にダウンするケースが多くなります。

▶ この記事のポイント

  • 育休中は給付金で手取りの60〜80%が確保される(2025年4月から条件次第で実質10割28日間)
  • 時短勤務期は復帰前収入の60〜80%、世帯で100〜300万円減も
  • 保育料の0〜2歳児クラスは世帯年収1,500万円以上だと無償化の枠外
  • 厚労省「令和5年度雇用均等基本調査」では男性育休取得率が30.1%まで上昇
  • 復帰後の固定費見直しと節税フル活用がカギ
  • 時短期間の貯蓄率は下げてもOK、長期で取り戻すアプローチ

保育料の負担:高年収世帯ほど重い

2019年10月から始まった幼児教育・保育の無償化により、3歳から5歳の保育料は基本的に無償化されました。ただし、世帯年収1,500万円以上のパワーカップル世帯にとって、いくつか注意点があります。

0〜2歳児クラス

  • 無償化の対象外(住民税非課税世帯のみ無償)
  • 世帯年収が高いほど保育料が上がる仕組み
  • 認可保育園で月7万〜8万円が上限の自治体も多い
  • 認可外・企業内保育所はさらに高額(月10万〜20万円のケースも)

3〜5歳児クラス

  • 基本的に無償化
  • ただし給食費・教材費・延長保育料は別途
  • 月1万〜3万円の追加負担は発生

病児保育・ベビーシッター

  • 月数万円〜10万円の追加コスト
  • 共働きで時短勤務でも、急な体調不良時は外部サービス利用が現実

世帯年収1,500万円層では、0〜2歳児期の保育料が月7万〜8万円、追加サービスで月10万円前後の負担になるのが標準的です。2人目・3人目の年齢差によっては「保育料2人分」の時期もあり、月15万円台に達することもあります。

パワーカップル世帯の育休復帰後の家計実態

パワーファミリーズ登録世帯(N=53)のうち子どもありの世帯では、育休復帰後の家計に次のような特徴が見られます。

復帰後1〜2年の家計傾向

  • 手取り月収は復帰前の80〜90%水準
  • 保育料・追加サービスで月10〜15万円の追加支出
  • 貯蓄率の中央値は復帰前より5〜10ポイント低下するケースが多い

復帰後3年以降(時短解除〜フル復帰)

  • 手取り月収はフル復帰水準に戻る
  • 保育料負担も3歳児クラスから軽減
  • 貯蓄ペースが回復、教育費の積立を本格化させる

この「復帰後3年間が家計の底」と認識して、その期間は貯蓄率を一時的に下げる選択肢を取る世帯も増えています。長期で取り戻す前提なら無理に投資・貯蓄を続ける必要はありません。

復帰後の家計を立て直す5つの対策

① 固定費の総ざらいから始める

復帰前と復帰後では「使える可処分所得」が大きく変わります。まずは固定費の棚卸し。

  • 通信費(夫婦両方の格安SIM見直し)
  • 保険料(共働き前提なら過剰な死亡保険は不要)
  • サブスク(直近3か月使ってないものは解約)
  • カーリース・駐車場代(時短期間は車を手放す選択も)

月3万〜5万円の固定費削減は、復帰後の家計に大きく効きます。

② 保育料は「投資」と割り切る

「月7万円の保育料は高い」と感じても、夫婦両方がキャリアを継続できることの長期リターンを考えると、ほとんどのケースで「払うべきコスト」です。

仮に妻が時短復帰せず退職した場合の生涯収入機会損失は、年収700万円×30年で2億1,000万円。それと比べれば月7万円×3年(合計250万円)は明らかに合理的な投資です。

ただし、認可外・ベビーシッター等の追加コストは「本当に必要か」を都度判断するスタンスが大切です。

③ 節税は復帰後こそフル活用する

時短勤務で収入が減っても、所得税率は10〜23%帯に残ることが多く、節税効果はあります。

  • ふるさと納税: 上限は下がるが活用継続
  • iDeCo: 拠出額を下げてでも継続
  • 医療費控除: 育児関連の医療費・通院交通費もまとめて申告

夫側(フルタイム継続)の節税も含めて、世帯全体で最適化します。

④ 教育費の積立を「夫側」に寄せる

時短期間は妻側の手取りが減るため、教育費・住宅費の積立をフルタイム継続側(多くは夫)の口座に寄せると管理がシンプルになります。

新NISAは夫婦それぞれの口座で枠が独立しているため、時短期間中は夫側の枠を優先的に活用、妻が時短解除したら妻側の枠を再開、というローテーションが現実的です。

⑤ 「貯蓄率の一時的低下」を許容する

復帰後3年は貯蓄率が10〜15%まで下がっても問題ありません。重要なのは、5〜10年トータルで30%以上の貯蓄率に戻す前提を立てておくこと。

時短期間中に焦って貯蓄を切り詰めると、夫婦関係や育児の質に影響します。「家計の底は限定期間」と割り切る視点が長期的にプラスに働きます。

育休復帰でつまずきやすい落とし穴

① 復帰直後にフルタイムに戻すと体調を崩す

  • 時短勤務制度は子どもが3歳未満は法定権利
  • 自分のキャパシティと相談しながら段階的に
  • 体調を崩して退職する方が長期的なロス大

② 「私が時短だから貯蓄できない」と思い込む

  • 時短期間は貯蓄ペースを落としてOK
  • 長期で取り戻す前提なら問題なし

③ 配偶者控除を見落としがちな世帯

  • パワーカップル世帯は基本的に配偶者控除の対象外
  • 時短期間で年収150万円以下になれば一時的に対象になる可能性
  • 夫側の年末調整で確認する価値あり

④ 育児休業給付金の延長を見落とす

  • 保育園に入れなかった場合は最長2歳まで延長可能
  • 申請手続きが必要

⑤ 復帰タイミングを「保育園入園のため」だけで決める

  • 4月入園のために0歳での復帰を急ぐ家庭も多い
  • 1〜2歳児からの入園枠を確保している自治体・園もあり、必ずしも早期復帰が必須ではない

よくある質問

Q. 育休復帰後、世帯年収1,500万円を維持するのは厳しいですか?

A. 時短期間は1,200万〜1,400万円水準に下がるケースが多いですが、時短解除後は復帰します。「3年間の谷」と捉えて、長期で取り戻す設計が現実的です。

Q. 保育料が月7万円超で「割に合わない」と感じます。退職すべきでしょうか?

A. 短期の家計だけで判断するのは早計です。妻側の年収700万円を30年継続すれば生涯収入は2億円超。月7万円×3年(保育料負担期間)は2.5%以下のコスト比率で、長期では明らかに継続のリターンが大きくなります。

Q. 時短期間に貯蓄ゼロになりました。問題ありますか?

A. 一時的なら問題ありません。緊急時の現金(生活防衛資金)が手取り3〜6か月分残っていれば、貯蓄を切り詰めない選択も合理的です。時短解除後の5〜10年で取り戻す計画を立てておくことが大切です。

まとめ

  • 育休中: 給付金で手取りの60〜80%確保(180日まで67%、以降50%)。2025年4月新設「出生後休業支援給付金」で条件次第28日間は実質10割
  • 時短勤務期: 復帰前収入の60〜80%、世帯で100〜300万円減
  • 保育料負担: 0〜2歳児期は月7万〜8万円が上限、追加サービスで月10万円超
  • 復帰後3年が家計の底、それ以降は回復
  • 対策5選: 固定費見直し・保育料は投資と割り切る・節税フル活用・夫側口座への寄せ・貯蓄率低下を許容
  • 長期視点: 妻側の生涯収入機会損失と比べれば一時的な家計圧迫は許容範囲

復帰後の家計はマラソンです。短期の数字に振り回されず、夫婦のキャリア継続を最優先に設計するのが合理的です。パワーファミリーズでは、子育て世帯の家計実態を登録データから参照できます。


パワーファミリーズ インサイト編集部

※本記事はパワーファミリーズ インサイト編集部がAIを活用して制作・編集しています。記載内容は2026年6月時点の情報に基づきます。

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